消防士
消防士さんは、人の命を預かる仕事。
教師も、人の命を預かりながら、仕事している。
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以下の記事はフィクションです。
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今年も救命法の研修会があって、消防士さんが2人来た。
毎年やっている研修会だけに、談笑しながら人形に救命措置を施す。
倒れている人に意識の確認をして、気道を確保して、
「見て・聞いて・感じて・4・5・6・・・」
心配停止確認、人工呼吸。
ベテランの先輩が、
「実際こんな声に出してなんてしないよなぁ笑」
なんて笑いながらにやっている。
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去年の避難訓練を思い出す。
まだ担任していなかったあの子たちの、三年生になって初めての避難訓練は、私の授業だった。
避難時の整列でケンカが始まって、それを注意して避難。
校庭に出て振り返ったら、キレたKがグランド整備のトンボを振りかざしてIに殴りかかろうとしてた。
でも、三学期の避難訓練は本当に真剣にできた。
命が一番大切なこと・実際に災害がきたらパニックになること・だからこそ今訓練しないと命を守れないこと。
しんみり聞いていたし、ハンカチを持っていない子は袖で口を押さえて、一言もしゃべらずに避難する。
ちょっと脅しすぎたかなぐらいがちょうどいい。
この子たちを守るためには、全員が私の指示で動けるようにしておかなきゃならない。
一学期から、だいぶ成長したなぁ。
校庭に連れて行く途中、「ベテランの先生」のクラスの子達が
「K先生~!!」と笑顔で手をふる。
ベテランの先生も、「時間計ってるんだから走りなさい!!」と声をかける。
防災頭巾もハンカチもあてていないで、楽しそうに移動している。
・・・クラスの子達を振り返ると、一人も笑っていない。
ほっ。
全校が校庭に揃った様子を見て、主任が怪訝な顔つきをしている。
主任も私も、口には出さないけれど、おそらく同じ気持ち。
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今年の救命訓練が終わりにかかったころ、
消防士さんが途中で講習を受けていたセンセー方にこう話した。
「先ほど、見て・聞いて・感じてなんて声に実際に出さないとおっしゃった先生がいらっしゃいました。
確かに、生徒さんが倒れられていたら、そんなこと言ってられないという気持ちになるかもしれません。
でも、声に出すことでなにか不都合がありますでしょうか。
はっきり申し上げますが、意識が低すぎます。
実際に生徒さんに何かあった場合にも、笑いながら処置なさいますか。」
講習会の空気が変わる。
センセー方も、その後の動きが変わる。
講習会の最後に、消防士さんより。
「実際に生徒さんに何かが起きたら、きっと先生方はおやりになるでしょう。ただ、その時に自分に何ができるか、想定しながら訓練しておくというのも大切です。本日は、生意気なことも申し上げてしまいまして、申し訳ありませんでした。ただ、救急の現場は一秒を争う現場です。」
消防士さん、かっこいいなぁ。
・・・センセー。
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